こまりのそらあい

すきなことをつらつらと

水10ドラマ anone について思ったこと ー 愛とお金

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この間 最終話が放送された anone  素敵な言葉が沢山詰まったドラマと話題でした

www.ntv.co.jp

ドラマの放送も毎週楽しみでしたが  放送後に #anone と twitter検索するのが  一番楽しみでした  ドラマで出てきた 素敵な言葉が  TLに次々と流れてくるのを 眺めるのが好きでした

地球も流れ星になればいいのに

誰だって過去に置いてきた自分はいます 過去の自分は助けてあげれないの 

お金じゃ大事なものは買えないけど 辛いことは減らせる 

死にたい死にたいって言わないと 生きられなかった

大丈夫は 2回言ったら 大丈夫じゃない

家族って ケーキのセロハン舐められる関係

一番好きなのは

大切な思い出って 支えになると思う お守りになると思う 居場所になると思う

ドラマ自体の放送は終わってしまったけど  なぜ  わざわざ偽札造りを題材にしたのか  自分なりに考えたことを記憶に残しておくためにも  書き留めておきます  ( ドラマ見てない人は 何言ってるんだこいつ  で終わるかもしれないです そして 長文 あしからず )

そもそも どんなドラマかちょっと復習✏︎

水曜10時ドラマ anone 

全てを失ってしまった少女は、
それでも生きようと思った。
でも、生きる術を知らなかった。
そして、ある老齢の女との運命的な出会い
それはある事件がきっかけだった――

 
このドラマは、生きることの意味とは?
人が生きる上でほんとうに
大切なものはなにか?
を人々に問いかけ、
真実の人間愛を見つけていく物語です。

イントロダクション|anone|日本テレビ


広瀬すず扮する ハリカは ひょんなことから  亜乃音 ( 田中裕子 )  青羽 ( 小林聡美 )  持本 ( 阿部サダヲ )  中世古 ( 瑛太 )    達と  偽札造りを 協働することになるのですが  イントロにあるように  このドラマは まぎれもなく “愛” についての作品でした ( 愛 という文字を書くだけで 恥ずかしい でも書く)

たしかに 一般受けしないのは  分かります  水曜夜から 真実の人間愛のドラマとか  重いなぁ  刑事もの 恋愛もの みたいな わかりやすいジャンル分けに当てはまらないし 私も脚本が坂元さんと知らなかったら  見なかったかもしれない

私が最終話まで見終わって  まず第一に思ったのが『星の王子さま』の有名な

 たいせつなものは 目に見えないんだよ 

です

これは 狐が王子さまに伝えたセリフだったはずですが  このフレーズを丁寧に 描いているドラマだな という印象でした

ただ ずっと引っかかっていたのが  なぜ 偽札造りを題材にしたのか です

中世古 ( 瑛太 ) に焦点をあてて 私はこんな解釈をしました  愛を濃く描きたいために  その反対にあるもの = 偽札 ( お金 ) を引き合いに出した  

 似て非なるもの    —  愛とお金

( 愛 という文字を書くだけで 恥ずかしい  でも でも 書く)

愛情とお金は似ています  どちらも  なくては生きていかれないもの  唯一無二なもの  容易にダミーコピーできるものではありません

一見  沢山あればあるほど  嬉しい  安心できるように見えます

でも 必ずしも喜ばしいものではありません  安心するように見えて  底なし 天井なし 底なし 天井なし であることの恐ろしさ その恐ろしさは 時に甘い蜜にもなりうる  蜜の虜になると危険  それは  執着心が生まれてしまうから

中世古 ( 瑛太 ) が どっぷりと  その中に浸かってしまっていましたね 執着は周りを見えなくします  人の心を蝕ばみ  自分の周囲の 大切な関係性を壊してしまう  人間の心を壊してしまい 人間を 人間でなくしてしまう

中世古と その周囲の関係性が物語ってますね ただし それとの適正な距離感さえ守れれば  生きる上で最高の支えになります

類似点は枚挙にいとまがないのが 愛情とお金 です

でも  愛とお金には 決定的に異なる性質があります  それは 見返りです お金には見返りを求めますが  ( イントロにある )  真実の愛  には  見返りを求めないことです

そもそも愛情は  本来  見返りを求めるものじゃなく   自然に溢れ出てしまうもの であるべきだからです  人の心は操れるものじゃないからです

中世古は 偽札造りを渋る亜乃音 ( 田中裕子 ) に対して  脅迫して 偽札造りを強要しました  亜乃音の孫が誤って起こしてしまった 死傷一名を出した火事の一件を用いたのです

脅迫する内容に偽札造りを持ってくることで  愛とお金 真逆の対比が 強調されていると思います

 “ 生きることの意味 “   — 愛のある関係性

イントロにある “ 生きることの意味 “ ですが  人にとって一番大事なものは  愛のある関係性を紡いでいくことだと 思います それを取り除いてしまったら  人は人間らしい人生を歩めなくなる  生きる意味を見失ってしまう  そして 破滅に向かう

その反対もしかり

今まで道を外れてしまった人も  愛情ある人間関係を築くことができれば  また 再び人間らしい人生を歩むことができる

中世古が最後 自首する前に 亜乃音の孫に会いたい  と懇願します  

中世古が亜乃音への脅迫として用いた火事の一件は その小学生の孫自身が自分が原因だと気付いてしまい  それから笑顔もなくなり引きこもって 火事の悲惨な絵を描きなぐる日々を過ごすようになってしまったのです 幼い少年はその事実に押しつぶされかけていたのです

中世古は  火事の犯人はお前じゃない 俺だ と  その少年へ直接伝えました 誰よりも中世古のことを好いていた少年は  やっと笑顔を取り戻します  中世古も最後の最後に少年をひとり救った  そこに現れていますね

生きる意味は 愛ある人間関係は  どう築くことができるのか むむむ 考えるのは疲れますね  知らんし  目を背けたくなりますね 

でも この作品は  愛と偽札造り ( お金 ) を引き合いに出すことで  あえて そのブラックボックスに斬り込んだのではないでしょうか